現世への虚討伐。

三番隊隊長、市丸ギン。
十番隊隊長、日番谷冬獅郎。

以上二名。
期限一週間の出立。

欲情



「あぁっ…ん…ふぁっ」

討伐中とは到底思えない卑猥な声、そして肌と肌がぶつかり、弾ける音。

場所は現世。
辺りは木々に囲まれ人影は無い。

少し風が吹いているのか、キィキィと何かが揺れる音。太陽は疾うに姿を隠している。
今2人に灯されている明かりはスラリと高い街灯一個。その他の照明器具は遠くの道路を照らしていた。

「だ、めっ…やぁっ…市丸ぅっ」

木の幹にしがみ付いてイヤイヤと首を横に振る少年。

その顔は血で濡れていて。

「そんな事言って。冬のココは正直やで?」
「ちが…、や…そこだめぇっ」

後ろから覆い被さる様に少年の片足を持ち上げ、深く深く欲を吐く様に打ち付ける。

「ぅあっ、ああぁっ…ひっ」
「えらい吸い付くなぁ」
「はぅ…あっああっっ」
「ええ声」

楽しそうに己の下で善がる少年を嘗め回し。
崩れ落ちそうな体を幹にしがみ付き堪えて、しかし声は抑えられず卑猥な喘ぎが近辺を埋め尽くしていた。

「ええな…。外だと興奮するん?」
「してな…いっ…意地悪っっ」

後ろから無理やりキスして、ダラリ溢れた涎が顎を伝い落ちた。

顎を舐めると、ビクリと肩が跳ね、同時に市丸の雄を咥えた蕾が締め付けてきた。

そろそろ限界か。

「市丸っ…も、だめっ…」
「ええよ。一緒にいこな」

腰を支えて強く己を打ち付けて。深く浅くを繰り返し絶頂を促してやる。

「あっふぅ…あああぁぁっっ」

幼いソコから飛び出した暖かなそれを手で覆い、汚す。
全て出し切ったのを確認し、市丸も欲を中へと流し込んだ。



ペロリ。手に付いた精液を舐め取る。

「おいし」
「…はぁ、はっ…馬鹿、野郎っ」










討伐用に設けられた場所へ帰った2人。
パチリ照明を照らし浮かび上がったのは、二人用の寝具が一枚しか敷かれていない一室。

「お前さ、虚やった後いつも盛るよな」

重い腰を庇いながら窓の縁へ腰掛けて、満足そうに笑う狐を一睨み。

「やって、興奮すんねんもん」
「は?」
「血塗れた冬」
「…阿呆」

呆れて言葉が出ない。
現世に来て今日を含め五日が経った。という事は、外でのあの行為も五日間続いてる訳で。

明日も明後日も。
予定の期日まで尸魂界には帰れない。

ようは後二日、発情期真っ盛りの狐の相手をしなければならないのだ。

「はぁ〜…」
「どないしたん?腰痛いん?」
「別に…」
「そ。なら続きする?」
「何の…」
「セック――」
「阿呆!」

怒ってはみるけれど、別に嫌いな訳ではない。俺もおかしくなったもんだ。

そう考え、また溜息。



――ちゅ。

「?!ふ、冬!!」
「あ…明日また…な」

耳まで真っ赤に染めた日番谷。その表情が可愛くて可愛くて。

「ほな、約束な」
「優しくしろよ」
「…それは無理」
「くそ狐…」

そんな話をしながら、部屋に灯っていた明かりを消し仲良く布団に潜った二人。

明日も続く討伐に期待と不安を過ぎらせながらも眠りについた。

End


二人の身長差的に、バックはかなりキツイ体制になってそうな。あ、やる事自体無理があるか(笑)

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