「……怒ってる?」


「当然」

長い夜



傾き始めた太陽が真紅に辺りを染め始めた頃、まだ執務終了の時刻では無いのに、ある一室に隊長服を身に纏った二人が静かに佇んでいた。

そこは資料室なのか、棚に敷き詰められた書簡が圧迫感を感じさせる。窓から差し込む夕日は薄ら埃を浮かび上がらせ、頻繁に人が来ない事を容易に知らせた。

「ギンと何をしていた?」
「何って……今度行く討伐の事で…」

室内の奥に設けられた机に腰を掛ける少年。
目の前には何時もの穏やかな表情など垣間見れない藍染の姿。

少年の背後は冷壁、両側は藍染の腕が伸びていて、

徐々に近付く顔。
逃げ場なんて無い。

「ふぁ……んっ」

鼻に掛かった声。
同時に聞こえる荒い息。
壁に突っ張っていた腕を少年の細腰へ、目一杯抱き締めて寄せる。
口付けだけでも呼吸のままならない日番谷は、抱き締められた窮屈さと圧迫で既に限界。離れようともがいてみるも、更に深くへ舌を入れられ口内より溢れた涎が顎を伝い袴へ落ちた。

「んんっ…あふっ…」

バタバタと手を足を動かし。

「はぁっ…はっ」

漸く離された唇。
藍染は名残惜しそうに少年の顎を伝う雫を舐め上げた。

「僕はね、嫉妬深いんだよ」
「ひぁっ…!」

グチャリ、水の音。蕾に咥えられた指三本。

「君が向ける視線の先が、僕以外なのは許さない」
「あぁっ、痛っ」

クチュクチュと粘着質に淫らかに。

「だから憶えておきなさい。君は誰のモノなのか……体で、ね」

ズッ――。
少年の中を掻き回していた指が一気に抜かれ、

「ひっっ?!…ああぁぁぁっっ!!」

藍染の反り立った雄が躊躇無く最奥まで貫いた。



ギチギチと軋む体に付いて行けず、少年はただ揺さ振られるがまま喘ぎ声を漏らす。

瞳一杯に溜まった涙。
其れは睫を通り越し、頬へ耳へと流れ落ち、痛みと快楽により真紅に染まった頬は酷く妖艶に彼を映す。

「良い顔だ。もっと見せてごらん」
「あっ、ああっ…ひぁっ」

何度も何度も打ち付けて、少年の顔にも明らかな快楽の印。

小さなソコから溢れ出る蜜。

「あぅっ…はっ、あっっ…」

今まで拒んでいた筈の手も、必死に僕を掴み離さない。

「ああっ、やぁっ…だめぇっ出ちゃ、う…」

小刻みに震えだす小さな体。
其れは何時もの限界を知らせる合図。

「いいよ。いきなさい」

その言葉と共に、動かす範囲を大きくし君の良いトコを重点的に突いてやる。

「ああっ…あああぁぁっっ……!」

呆気なく精を放った少年はぐったりと力無く机の上へ。
その姿に欲情して、再度少年を抱え上げる。

上げれば殆ど力の入ってない体は酷く柔らかく、そっと優しく抱き締める。

「僕はまだなんだけど?」
「藍染っ…ひぁっ…!」

もう一度、襲い掛かる圧迫感。達したばかりのそこは小さく痙攣を繰り返し、僕を快楽の底へと追いやる。

だけど、駄目。
君に憶えて貰うまで、この行為を止めるつもりは毛頭無い。



まだまだ夜は長い。

End


藍染は嫉妬とかしなさそうですね。でもさせてみました(笑)

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